
日本で教育を受けてきた皆さんは、中学卒業資格を取得できるかどうか…などの危機を感じたことはありますか?
日本で生活していると、そんな恐怖感は無いに等しいですよね。
成績がどんなに悪くても
きちんと登校できなくても…
中学卒業の日を迎えることは、日本では当たり前に、誰にでもできてしまいます。
しかし
世界へ目を向けてみると、中学生課程の修了を得る事は、とてつもなく至難の業だということをご存知でしょうか?
そこを知っておかなければ、お子さんを留学させたあとに大変なことになってしまいますので要注意。
中学生課程を終了できずに帰国した場合のことも、考えておくことが必要になってくるでしょう。
学年の構成
海外での学年の構成は、日本とは少し異なってくることは周知されていることだと思います。
しかし、大学入学までの12年間という課程はどこの国でも変わりはありません。
学年の名称は、GRADE、LEVEL、それぞれですが、日本人同士のコミュニティでは1年生、2年生という呼び名で問題ありません。
日本だと6年生を終了すると、また1年生となりますが、海外ではそのまま7年生、8年生と12年生まで続いていきます。
日本のカリキュラムの場合は、どんな事情があろうとも、中学卒業までの間は年齢に応じて学年をクリアしていくことができます。
しかし
海外の場合は、カリキュラムをクリアすることが出来なければ、容赦なく学年が下がっていきます。
反対に成績優秀者であれば、レベルに応じての飛び級が認められているわけです。
日本人が海外へ留学すると、そのカリキュラムに準じて周囲と同じように、留年や飛び級システムの世界へと突入していくのです。
海外の学校へ入学させても、いずれは日本へ帰国して再び日本の学校に編入させようと考えているならば、要注意ポイント。
9年生、すなわち日本の学年では中学3年生。
この9年生を終了できなかった場合、日本へ帰っても中学を卒業したことにはなりません。
例え16歳、17歳であっても、9年生を終えていなければ、日本ではまだ中3です。

この部分を安易に考えているご家庭は気をつけて下さい。
それくらい大丈夫だろ~・・・では大変なことになりますよ。
9年生という、この壁がとてつもなく屈強であるとを知っておいて欲しいんです。
9年生をなかなか終了できなくて、さまよっている生徒なんて海外では珍しくはありません。
しかも英語ができない日本人は、受け入れの時点で学年を1つや2つ下げての入学が当たり前になってきます。
海外で大学卒業まで予定しているならば、どこかで巻き返せるかもわかりませんが、帰国編入ありきでの留学ならば気をつけなければいけませんね。
小学校卒業資格はどうなる?
幼いころから、おうちの事情で海外で生活しているお子様もたくさんいらっしゃいます。
そんな子供たちの小学校卒業に関してはどんな仕組みになっているのか?
そこは心配無用です。
9年生までの学年でしたら、海外で何年留年していても帰国後に何の支障もありませんのでご安心ください。
日本の義務教育の間は、年齢に応じた学年へ受け入れ可能となっています。
帰国子女入試を狙う場合
12年間の教育課程の段階で子供に海外生活をさせて、帰国して日本の国際科への帰国子女入学を狙っているというのは、良く聞くパターンではあります。
子供のグローバル教育を長いスパンで考えているならば、9年生の壁にぶち当たらないように計算してからの海外生活プランを立てることが理想的になってきますね。
今や、お母さんと子供のみでの親子留学なんて珍しくはないですもんね。
あらかじめ日本で帰国子女入学させたい学校が決まっているならば、帰国子女として認められる条件を下調べしておく必要があります。
学校によって条件も異なってもきますので、準備の一つとして必ず押さえておかなければならないポイント。
たとえば最低でも2年間、海外の学校で学ぶ必要があるならば、9年生の壁を意識しながらの出発が必要です。
中学の間ならば、海外で留年していても問題はないはずです。
重複しますが、高校受験の場合は9年生を終了していなければ受験できません。
そして10年生を終了しなければ高2を受験できません。
だいたい国際科の帰国子女入試は高2の夏入学が最後のチャンスとなりますので、それでもその学校に入りたいならば、日本であるにも関わらず留年するということになります。
あくまでも一般的なルールです。
学校によっては中学受験にも規制があるかもわかりませんし、中には9年生を終了していなくても高校入試をみとめてくれる学校もあるかもわかりませんので、直接学校へ問い合わせて確認しましょう。
私も子供が9年生を終了できなかったらどうしようと心配しすぎて、方々問い合わせをして調べてみたのですが…
高校入試の例外が認めらる場合もあるけれども、それにはある程度の高い成績レベルが必要になってくるようです。
日本での中3を終了してから留学する方が安全といえば安全ですね。
しかし大学の帰国子女入試自体も、かなりハイレベルなものだと思います。
グローバル化が進んでいる昨今
海外に行ってたから帰国子女~なんて軽いノリの時代は終わったのかもという印象を受けました。
それならば、できるだけ幼いころからチャレンジさせた方がチャンスも多いかもしれませんね。
9年生の壁を乗り越えるための方法
グローバル化の波に乗りたいわけでもないのに、転勤などの事情で海外生活を余儀なくされる場合も、もちろんあります。
そんなご家庭は、子供に日本教育をさせたいのに過酷な教育現場に放り込まなければならないのか?
そんなことはありません。
留学前提で海外へ視野を向けている方には辿りつかない選択肢ですが、たとえば日本人学校があります。
中学までしかありませんが、日本の教育カリキュラムを提供していますので、海外のカリキュラムのように9年生の壁なんてものは気にしなくても大丈夫。
日本へ帰国した後も中卒として高校入試資格を取得できますね。
そのかわり、日本の公立よりも費用は割高です。
でもインターナショナルスクールとは比べ物にならないほどお安いです。
留学させたいとも思わないのに移住してしまった方にも選択肢はちゃんとあるんですね。
注:移住される国と地域に、日本人学校があるのかどうかのリサーチが必要
結局9年生を終了できずに帰国してしまった場合はどうなるのでしょう?
それはやはり留年になりますので、地元の公立中学に通うこともできますし
それは勘弁!という場合は
夜間中学というのがあります。
調べたら結構あります。
しかも費用はゼロ円!!
全国でしょうか?それは不明ですが、私の住む地域はゼロ円でした。
何らかの事情を抱えて中学卒業資格を取得していない人の為の学校が、きちんと用意されています。
昔は戦争などで学校に行けなかったという年配層が多かったらしいのですが、今は若い世代の人も多く通われているそうです。
そこで中学卒業資格を無事にゲットできます!!
日本は素晴らしいですね。
何があろうとも、義務教育は終了させて貰える仕組みが出来上がっています。
海外生活を経験した人たちは揃いもそろって日本が一番素晴らしいと言われますね。
本当にその通りだと、海外生活に目を向けると改めて知ることができます。